「老後に賃貸は借りられない」って噂は嘘?借りやすい物件の特徴とは

「老後は賃貸を借りられない」という噂を耳にした方も多いのではないでしょうか。ライフスタイルが変化した現代では、持ち家を売却して身軽な賃貸への住み替えを希望するシニア世代・単身で老後を迎える方もいます。しかし、その一方で老後の住まいについて漠然とした不安を感じているシニア世代・そのご家族の方が増えているのが現状です。 本記事では、噂の真偽・背景にある貸主の事情・審査に通るためのポイントを解説します。また、高齢者が安心できる物件の具体的な探し方・活用できる支援制度についてもあわせて紹介。読み終えるころには、老後の住まいに対する不安が和らぎ、次の一歩が踏み出しやすくなるはずです。
目次

【Q&A】老後は賃貸物件を借りられないの?知っておきたい「嘘」と「真」

Q.高齢者は賃貸を借りられないって本当?嘘?

A.「高齢者だと賃貸を借りられない」という噂には誤解が含まれています。実際には65歳以上になっても賃貸住宅に入居できている方が多くいますので、まずはデータを見てみましょう。
内閣府が公表した「令和5年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果」によると、65歳以降に賃貸住宅の入居を断られた経験が「ある」方は1.5%、「ない」方は81.3%でした。高齢者の多くが問題なく賃貸住宅へ入居している実態がうかがえます。
一方で理由は定かではありませんが断られたケースも一部存在するため、「高齢者は賃貸を借りにくい」と噂される理由とその対策を事前に把握しておきましょう。
※参照元:令和5年度 高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果|内閣府

Q.賃貸物件は何歳まで借りられますか?

A.法律上では賃貸物件を借りるための年齢制限(上限)はなく、何歳であっても契約は可能です。
それでも「高齢者が賃貸を借りにくい」と噂される背景には、貸主側が懸念する以下のような事情があります。

  • 孤独死のリスクはないか(事故物件化を避けたい)
  • 収入が年金のみの場合、家賃の支払い能力があるか
  • 保証会社の審査が通るか
  • 緊急連絡先・身元保証人を立てにくいのではないか

こうした懸念から、高齢者の入居をためらう貸主が一定数いるのも事実です。適切な対策を取れば懸念を解消できるケースもあるため、後ほど審査対策について解説します。

Q.高齢者の入居拒否は違法ではないのですか?

A.貸主が入居を拒否しても違法ではありません。賃貸借契約は「双方の合意」に基づくものであり、貸主側が入居者を選ぶ際の基準は定義されていないためです。契約者の収入・職業・人柄などを総合的に考慮のうえ判断しても、法的な問題はありません。
一方で、「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律(住宅セーフティネット法)」では高齢者を含めた住まいの確保が難しい人でも安心して暮らせるような仕組みが整備されています。サポート内容は、高齢者の入居を拒まない賃貸住宅の紹介・居住支援法人による住まい探しなど。万が一入居を拒否された場合は、支援制度や各自治体の相談窓口の利用を検討しましょう。
※参照元:単身高齢者などの賃貸住宅への入居の不安を解消!改正「住宅セーフティネット法」がスタート|政府広報オンライン

Q.高齢を理由に今住んでいる賃貸を追い出されるケースはありますか?

A.単に「高齢だから」という理由で、今住んでいる賃貸物件を強制的に追い出されることは法律上ありません。貸主が入居者に退去を求めるには、借地借家法28条で認められた「正当事由」が必要だからです。
退去請求に正当事由があるかどうかは1つの理由で決まるのではなく、以下4つの基準から総合的に判断されます。

  • 貸主と借主の双方が、その建物を必要とする事情
  • これまでの契約の経緯(信頼関係)
  • 建物の老朽化と利用状況
  • 立退料の申出があるか

そのため、「高齢」という理由では正当事由が成立しません。万が一、年齢だけを理由に退去を求められた場合は入居者側で拒否できます。
しかし、高齢であることは正当事由にならなくても、他の事情を含めて総合的に見た結果、貸主の退去請求が認められる可能性はある点には注意が必要。例えば建物の老朽化が進んでいて建て替え・大規模修繕が必要なケース、貸主本人・親族にその物件を使う強い必要性がある場合などは、事情を踏まえて正当事由の有無が判断されます。
※参照元:借地借家法第二十八条(建物賃貸借契約の更新拒絶等の要件)|e-GOV法令検索

「老後になると賃貸が借りられない」は嘘!シニアが審査に通るためのポイント

年金や貯蓄など収入の安定性が確認できる

賃貸の入居審査では、家賃を安定して支払い続けられるかどうかが重要な判断基準となります。年金収入がある場合は、受給額を示す年金証書・直近の振込通知書などの提出で収入の安定性を示せます。
また、十分な貯蓄残高も審査のうえで有利です。収入が年金のみの場合でも、預貯金が一定額あるとアピールできれば支払い能力があると評価されやすくなります。目安として、家賃24か月分以上の貯蓄があれば貸主・保証会社に安心感を与えやすいでしょう。

保証会社を利用する

保証人を立てられない場合は、家賃保証会社を利用するのも選択肢のひとつです。保証会社が連帯保証人の役割を担うため、貸主の不安を軽減して審査に通りやすくなります。
ほかにも、一般財団法人高齢者住宅財団が提供する「家賃債務保証制度」は高齢者を対象に家賃の連帯保証を行う公的な制度となっており、民間による保証会社の審査が通らないケースでも利用できる場合があります。
なお、民間の保証会社によって審査基準は様々です。クレジットカードの滞納歴などを見る信販系や独自のルールで審査する独立系などがあるため、一社で断られた場合も別の保証会社を通じて審査を受けられるかもしれません。不動産会社に相談してみましょう。

家族が関わっている(緊急連絡先など)

高齢者の単身入居で貸主が最も心配するのは、孤独死の発生・急病時における対応の難しさです。子ども・親族が緊急連絡先や連帯保証人として登録できれば、貸主にとって大きな安心材料となります。緊急連絡先となる家族が近くに住んでいる場合は特に有利です。
「週に数回は家族が訪問する」「日常的に連絡を取り合っている」といった良好な関係性をアピールできると評価は高まります。何かあったときにすぐ対応できる環境であれば、審査を通過しやすくなるでしょう。なお、身寄りが全くない場合は民間企業・NPO法人が提供する「身元保証サービス」を利用することで緊急連絡先の代わりになるケースもあります。初期費用・月額利用料がかかるため、予算や必要とするサポート範囲に合わせて信頼できる法人を吟味しましょう。

高齢者受け入れに積極的な物件を探す

賃貸探しでは、はじめから高齢者の入居を歓迎している物件がおすすめです。シニア世代に特化した物件には以下のような種類があります。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

「サ高住」は安否確認・生活相談のサービスが備わった賃貸住宅で、ケアの専門家が日中建物に常駐しているのが特徴です。
入居の対象となるのは、原則60歳以上で介護を必要としない方。バリアフリー構造でありつつ一般の賃貸と同じようにプライバシーを保ちながら暮らせる自由度の高さが魅力で、将来的に介護が必要になった際に対応できる施設もあります。
初期費用・月額費用は一般的な賃貸より高めになる場合が多いため、予算に合わせて利用を検討しましょう。

シニア向けの賃貸マンション

シニアに特化した物件のなかには、バリアフリー設備・緊急通報システム・見守りサービスが付いているものもあります。
向いているのは「サ高住ほどの充実したサービスは不要だけど万が一の備えは欲しい」という方。一般的な賃貸物件に近い暮らしを維持しながらシニア向けの設備・サービスを利用できるのがメリットです。

UR賃貸住宅(年齢制限なし・保証人不要など条件が明確)

UR賃貸住宅(独立行政法人都市再生機構が運営する賃貸住宅)は、礼金・仲介手数料・更新料・保証人が不要。年齢制限もなく高齢者が審査を通過しやすい傾向があるうえバリアフリー対応の物件も多く、シニアライフに適した物件のひとつです。
築年数が古めの物件・地方や郊外エリアで家賃が安めの物件なども、高齢者が比較的借りやすい傾向があります。リーズナブルな物件ほど審査のハードルも下がりやすいため、エリアや間取りの条件を少し広げて探してみるのも選択肢です。

高齢者向け賃貸物件の上手な探し方

高齢者の方やそのご家族にぜひ活用していただきたいのが当サイト「テクトピア」です。豊富な情報から細かな「こだわり条件」で希望する物件を選択可能。高齢者歓迎・保証人不要などの条件も指定できるため、最初から受け入れ態勢のある物件だけに絞ってお部屋を探せます。ぴったりのお部屋探しに、ぜひテクトピアをご利用ください。
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まとめ

「老後は賃貸を借りられない」という噂は誤解を含んでいます。内閣府の調査データによると、65歳以降に入居拒否を経験した方はごく少数。実際には多くの高齢者が賃貸契約を締結できているのです。
噂の背景には、孤独死・収入面での不安など貸主側の「リスクを回避したい」意識が存在します。貸主に安心してもらい審査を通過するには、収入・資産の安定性を示す・保証会社を活用する・緊急連絡先を確保して家族との繋がりをアピールすることが重要です。
また、はじめから「高齢者歓迎」の物件やシニア向けの住宅を選べばお部屋探しのハードルは変わってきます。老後の住まいに不安を感じている方は、この記事で紹介したポイントを参考に「テクトピア」で物件を探してみてください。

テックとピア

監修者名

テクトピア編集部

資格一覧

宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー

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