賃貸の24時間安心サポートは断れる!いらない理由は?強制加入に違法性はある?

賃貸物件の契約時に提案される「24時間安心サポート」。 鍵や水回りなどのトラブルに対応する便利なサービスですが、「本当に必要?」「いらないのでは?」と感じる方も多いのではないでしょうか。 本記事では、サービスの内容や費用、断る方法、強制加入の違法性についてわかりやすく解説します。

目次

そもそも賃貸の24時間サポートとは?

「24時間安心サポート」は、鍵や水回りなどのトラブルに対応する賃貸向けの任意サービスです。
安心を得られる一方で、使用頻度が低く不要と感じる人も少なくありません。
24時間サポートの相場は地域や不動産会社によって差がありますが、以下のような価格が一般的です。

★サービスの主な種類と一般的な料金相場
・利用料:15,000~20,000円(2年間一括払いが主流)
・鍵・水道・ガス・電気などの緊急対応サービス
・生活・健康・パソコン相談窓口の設置
※お住いの地域や不動産会社によって価格差あり

24時間サポート対応範囲は?

24時間サポートは、賃貸住宅での生活中に起こる緊急トラブルに対応してくれるサービスです。
一人暮らしの方や高齢者にとっては、深夜や休日の不具合発生時にもサポートを受けられる点で安心感をもたらします。
具体的には、水漏れや鍵の紛失、電気やガスのトラブルなど、生活インフラに関する問題を中心に対応しており、各トラブル内容とその対応は以下の通りです。

トラブル種別 具体的な対応内容
鍵のトラブル 鍵の紛失、鍵穴の不具合による開錠依頼
水回りのトラブル トイレの詰まり、蛇口の水漏れ、配管の破損など
電気系統の不具合 ブレーカーの異常、電球が点かない、電源不良
ガス・給湯器の不具合 ガスが点火しない、給湯器が作動しない
窓・建具の破損 窓ガラスの割れ、ドアの開閉不具合
その他の対応 不審者・騒音・生活相談、緊急連絡

これらのトラブルに即時対応してもらえるため、万が一の備えとして契約を検討する方もいますが、利用頻度やコストパフォーマンスを考えると不要と判断する人も少なくありません。

24時時間サポートは任意である

賃貸契約時に提案される「24時間サポート」は、実は多くのケースで任意のオプションです。
つまり、契約者が希望しない限り、必ずしも加入する義務はありません。
ただし、不動産会社や管理会社によっては「加入が必要」と説明されることもあります。
このような場合でも、契約書や重要事項説明書に明記されていなければ、加入を断ることが可能です。

中には、あたかも強制であるかのように感じさせる営業トークもあるため、慎重な確認が必要です。
もし不明な点があれば、事前に「このサポートは任意ですか?」と確認しましょう。
また、サポートが任意であることを理解しておけば、無駄な初期費用を避けることができ、より納得のいく賃貸契約につながります。

月額費用の相場

24時間サポートの月額費用は、前述した通り2年契約で15,000円〜20,000円程度が一般的で、月額換算では約700円〜1,000円が相場です。
支払い方法は「2年分一括払い」が多く採用されていますが、月額払いに対応している不動産会社もあります。
費用には地域差があり、都市部ではやや高めに設定されていることが多い一方、郊外では比較的安価な場合も見られます。

また、単身者向け物件と比較して、ファミリー向け物件ではサポート内容が充実している分、料金が高めに設定されることもあります。
サービス内容と費用のバランスを考慮し、契約前にしっかりと確認しましょう。

実は不要?24時間サポートがいらないと言われている理由

「24時間安心サポートは必要ない」と考える入居者は少なくありません。
その理由には、以下のような現実的な事情があります。

・火災保険と補償内容が重複している
・対応が遅い、電話がつながらない
・年間費用に見合う利用機会がない
・よくあるトラブルは自力で解決できる
・自治体や保険など他に無料で利用できる手段がある

これらの理由から、「費用対効果が低い」と感じることも少なくありません。
トラブルが発生しなければ、24時間サポートを使わないまま契約期間が終了することもあるため、加入前に本当に必要かを見極めるようにしましょう。

火災保険と重複するサービス内容

火災保険には、「24時間サポート」と重複する補償やサービスが含まれていることがあります。
以下は重複する補償やサービスの比較です。

対応内容 24時間サポートの対応 火災保険の対応 重複のしやすさ
水回りトラブル 駆けつけ+簡易修理 水漏れによる家財損害補償など 重複しやすい
鍵の紛失・閉じ込み 鍵開けサポート、交換の手配 特約で鍵交換費用を補償 重複しやすい
電気・ガスの不具合 ブレーカー確認・簡易診断・業者手配 電化製品・設備故障時の損害補償など 重複しやすい
ガラス破損 応急処置(養生など) 自然災害や飛来物による破損の修理補償 重複しやすい

このように、主な対応内容で火災保険と重複していることがわかります。
無駄な二重払いを避けるためには、事前に火災保険の補償内容を確認することが大切です。

実際の対応の不十分さ

「24時間安心入居サポート」と聞くと、いつでも早急に対応してもらえる印象を持ちますが、実際にはその対応力に不満を感じている利用者も少なくありません。
SNSでは「24時間サポートに電話したら、対応できないと言われた」「24時間安心サポートなのに、受付時間は10:00〜18:00と案内され困った」などの声が見られます。
さらに「すでに解約したはずなのに請求が届いた」という事例もあり、運用や管理体制に不信感を持つ人も多いようです。

このように、名称から期待される「いつでも対応可」というイメージとは裏腹に、実際の運用では時間制限や連絡不備が多く、利用者の期待を大きく裏切っているのが現状です。
契約前には、サポートの受付時間や対応内容をしっかり確認することが重要になります。

⇒参照元:【SNS調査】24時間安心入居サポートは必要?いらない?

低い費用対効果

24時間サポートの費用は、一般的に2年間で約15,000〜20,000円程度とされています。
一見すると安心感を得られるサービスですが、実際にこのサービスを利用する機会は限られており、2年間で1度しか使わなかった場合、1回あたりのコストは15,000円以上になる場合もあります。
これは鍵の紛失や水漏れといったトラブルを専門業者に依頼した場合と同程度か、場合によっては割高になることもあります。
さらに、同様のトラブルは火災保険で対応できるケースもあるため、必要な時だけ専門業者に依頼すれば費用を抑えることもできます。

このように、サービスの実用性と費用を比較すると、24時間サポートの費用対効果は高いとは言えないこともあります。
加入の必要性は、賃貸物件の築年数や保険内容と照らし合わせて慎重に判断すべきでしょう。

自力解決できるトラブルもある

24時間サポートで対応しているトラブルの中には、自力で十分に対応できる場合もあります。
以下に、よくある事例とその対処法を紹介します。

・トイレの詰まり:ラバーカップ(スッポン)を使えば、多くの場合は自力で解消きる。使い方も動画や記事で詳しく解説されています。
・電球の交換:脚立と新しい電球があれば交換可能。LED電球の選び方や取り付け手順もネットで調べられます。
・騒音トラブル:まずは管理会社に連絡し、それでも解決しなければ警察や自治体の相談窓口を活用するのが一般的です。
・鍵の紛失:管理会社や地元の鍵業者へ直接連絡すれば、スムーズに対応してもらえることがほとんどです。

これらの対処法は、インターネットで調べれば多くの解説記事や動画が見つかります。
軽度なトラブルであれば、有料サービスを使わなくとも問題なく対応できるケースが多いのです。

無料の代替手段の存在

24時間安心サポートに加入しなくても、トラブルに対応できる無料または低コストの手段は数多く存在します。
まず注目すべきは、各自治体が設けている「生活相談窓口」です。騒音問題や近隣トラブル、簡単な住環境の困りごとについて、無料でアドバイスを受けられます。
また、火災保険に付帯されているサービスも見逃せません。鍵の紛失や水漏れなどのトラブルに対して、保険会社が契約者向けに出張対応を行っていることがあり、これも追加料金なしで利用できる場合があります。

さらに、地域の掲示板やSNSコミュニティを通じて、信頼できる業者情報や自力対処のアドバイスを得ることも可能です。
例えば、自治体のホームページにアクセスすれば、自治体発行のトラブル対応マニュアルや動画も見つかることがあります。
このように、情報をうまく活用すれば、費用をかけずに多くの問題を解決できます。

24時間サポートの断り方

24時間安心サポートは任意のサービスであり、契約時に必ず加入しなければならないわけではありません。
不動産会社の説明に流されず、自分にとって本当に必要かを見極めることが重要です。
断る場合は、以下のタイミングと方法を押さえておきましょう。

・契約前の段階で断るのが理想
・重要事項説明の前に加入有無を明示してもらう
・メールでの意思表示を残すと安心

また、断る際には「契約書への記載の有無」を事前にチェックしておくとスムーズに話を進めることができます。

契約前の効果的な断り方

内見や申し込みの段階で「24時間サポートは任意である」ことを前提に、加入を断る意思を伝えることが大切です。
以下のような例文を参考にしてください。

【例文(メール対応の場合)】
件名:24時間安心入居サポートサービス加入について

○○不動産 担当者様
お世話になっております。[あなたの氏名]です。
このたびは[物件名]に関する契約手続きをご案内いただき、ありがとうございます。

初期費用に含まれている『24時間安心入居サポート』についてですが、
火災保険と内容が一部重複しているため、今回は不要と考えております。
そのため、こちらのオプションを外した形で、改めてお見積もりをいただけますでしょうか。

お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

[あなたの氏名]

このように冷静かつ丁寧な文面で交渉することで、トラブルを防ぎつつ意思を伝えることが可能です。

契約時の交渉ポイント

賃貸契約書に署名する前は、加入義務のあるサービスを見極める大切なタイミングです。
特に24時間安心サポートのようなオプションサービスについては、任意であるにもかかわらず強制加入のように案内されるケースもあります。
以下のポイントを事前に確認し、不明点はその場で交渉しましょう。

▼確認ポイント
・重要事項説明書に「加入必須」と明記されているか
→ 記載がなければ任意である可能性が高いです。

・契約書や特約欄に24時間サポートの記載があるか
→ 契約条件に組み込まれている場合は外せないことがあります。

・「加入を断ると契約できないのか」確認する
→ 本当に加入が必要か、代替案がないかを聞いてみましょう。

・初期費用明細にサービス項目が含まれているか
→ サービス名・費用が明記されている場合は、その必要性を再確認します。

契約直前は交渉が通りやすいタイミングでもあります。
不明瞭な点はそのままにせず、納得できるまで説明を求めましょう。

契約後の解約手続き

すでに契約し、24時間サポートに加入してしまった場合でも、任意契約であれば解約できるケースがあります。
以下の手順に沿って対応しましょう。

①契約書や重要事項説明書を確認し、「任意サービス」と明記されているかを確認
②不動産会社または管理会社に連絡し、解約の意思を伝える
③メールで解約の申し出を文書化し、記録として残す
④来月以降の請求停止を明確に依頼する

★解約時の注意点
契約書に「加入必須」と書かれている場合、途中で解約できない可能性があります。また、すでに一括で支払った料金については、返金対象外となることもあります。
一方で、月額払いを選んでいる場合は、今後の請求を止められるケースもあります。そのためには、解約の意思をメールなど文書で残すことが大切です。
後から「言った・言わない」にならないよう、証拠をしっかり残しておきましょう。

こうした点を踏まえて、まずは契約書の内容を落ち着いてよく確認し、冷静に対応することが大切です。

強制加入は違法なのか?

結論として、「24時間安心入居サポート」の加入が義務付けられていても、それだけで違法とは言い切れません。
契約書に明記されている場合は入居条件の一部とみなされるため、法的な問題はありません。
一方で、契約前に明示されず、任意であるにもかかわらず強制的に加入させられた場合には、違法性が問われる可能性もあります。
契約内容と手続きの透明性が重要なポイントです。

任意サービスの法的位置づけ

24時間安心サポートのような任意サービスへの加入は、任意であり借主が加入を拒否することができます。

消費者契約法の消費者契約の条項の無効(第8条)では「消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項」があります。
つまり、消費者にとって不当な契約を強いられた場合は、契約の全部または一部を否定することができます。

もし加入を断れないような状況や説明不足があれば、その契約自体の有効性が問われる可能性があります。
借主は自らの意思で判断し、納得のいかないサービスについては、加入を拒否して問題ありません。
契約書の記載や説明内容は必ず確認しましょう。

参照元:消費者契約法
参照元:第2節 消費者契約の条項の無効(第8条

不動産会社の違法な勧誘事例

24時間安心サポートの加入をめぐって、不動産会社から強引な勧誘を受けることがあります。
具体的には「これに入らないと契約が進められません」「全員加入がルールなので外せません」「サービス内容は後日説明しますが必須です」などと説明され、実質的に選択の余地がない状況に追い込まれるケースです。
これらの言い回しは、任意契約であることを正しく伝えず、消費者に誤認を与えるものであり、消費者契約法に抵触するおそれがあります。

実際、契約書や重要事項説明書に明記されていないにもかかわらず「外せない」と言われた事例もあり、こうした対応は違法性が問われます。
万が一、不当な勧誘を受けた場合は、会話内容をメモしたりメールでのやり取りを残すなど、証拠を確保しておくことが重要です。
必要に応じて消費生活センターへ相談しましょう。

参照元:消費者契約法

消費者としての権利

私たち消費者は法律上、契約に関して重要な権利を持っています。
具体的には、契約内容を自由に選べる「選択権」、不要なサービスを拒否できる「拒否権」、契約内容や費用について十分な説明を受ける「説明を受ける権利」があります。
これらは「消費者契約法」や「宅地建物取引業法」によって明確に保護されており、不当な勧誘や押し売り的な契約は法的に問題とされます。

例えば、任意サービスである「24時間安心サポート」の加入を強制された場合は、これらの権利が侵害された可能性があります。
納得できない契約を迫られた場合は、すぐに消費生活センターなど第三者機関へ相談しましょう。

【相談窓口】
・消費生活センター
・国民生活センター

よくある質問

賃貸の24時間サポートを断るには?

24時間サポートは契約書に明記されていなければ任意加入のため、断ることが可能です。
契約前に「不要」と明確に伝え、メールなどで記録を残しましょう。
強く勧誘された場合は物件の変更や不動産会社の変更も検討ください。

24時間安心サポートは必須ですか?

24時間サポートの加入は物件によって異なります。
先ほどの回答と被りますが、契約書に「必須」とあれば断れない場合もありますが、明記がなければ任意です。事前に契約書を確認し、不明点は必ず担当者に確認しましょう。

まとめ

賃貸物件の24時間サポートを要らないと感じる入居者は少なくありません。
理由には、火災保険と補償が重複していたり、実際の対応が期待外れだったりする現状があります。

また、利用頻度に対してコストが見合わないと感じるケースもあります。
24時間サポートは基本的に任意のオプションです。契約前に内容を精査し、必要性が低いと判断すれば、断る権利があります。
不動産会社の説明に流されず、冷静に判断しましょう。

テックとピア

監修者名

テクトピア編集部

プロフィール

テクトピアは、賃貸マンション・アパート建設で地元から厚い信頼を得る株式会社クラストの不動産賃貸課です。RC造を主体とした堅牢で耐震・耐火性に優れた建物を提供し、デジタロックなどの先進設備で安心・快適な暮らしを実現。首都圏・東海・関西エリアに3万件超の管理物件と約20店舗を展開し、24時間体制で入居者をサポートしています。

有資格者が在籍するテクトピア編集部が、不動産実務で培った知見をもとに本コラムを監修しています。

資格一覧

宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー

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