
賃貸でピアノを演奏するために知っておくべきこと
賃貸物件の楽器使用に関する表記の種類
賃貸物件でピアノを演奏したい方は、楽器使用の条件に注目して物件を探しましょう。具体的な表記としては楽器可・楽器不可・楽器相談可の3つがあります。
楽器可とは
「楽器可」とは演奏が可能であることを示す表記で、二重窓やコンクリート造といった防音性に優れた構造のほかに防音室を備えた物件もあります。
防音性に優れた物件なのは間違いないですが統一基準はなく、楽器の種類や演奏時間を制限しているケースがあるため、ピアノ演奏が可能かどうかは事前にチェックしておきましょう。制限や条件を把握しておかないと近隣住人と騒音トラブルになるリスクがあるため、注意が必要です。
楽器不可とは
「楽器不可」とは、楽器の音によるトラブルを予防するために使用を禁止している物件を示す表記です。
木造やフローリング仕様の物件だと音漏れがしやすいため、楽器の演奏はNGとなっているのが一般的。住宅が多く閑静なエリアでも楽器不可とする物件が多く見られます。
楽器不可の物件では演奏そのものが禁止されているため、消音機能を使ったとしても契約違反とみなされる可能性があります。
楽器相談可とは
事前に取り決めた条件でのみ楽器演奏が許可されているのが「楽器相談可」の物件。条件の例には、演奏時はヘッドホン使用が必須・日中の決まった時間のみ演奏可・防音マットやカーテンを使用しなければならない、などがあります。
ピアノ演奏については、時間帯の取り決めを守れば演奏OKな場合やヘッドホンを使用できる電子ピアノなら許可される場合など、物件により条件はさまざま。楽器可の物件に比べると防音性が高くない建物で提示される条件なので、必ず事前に管理会社や大家さんに詳細を確認してください。
ピアノにまつわる賃貸物件トラブルと対応策
ピアノが許可された賃貸物件であっても、演奏の仕方や設置方法によってはトラブルになる場合があります。ピアノを弾ける生活を楽しむためにも、原因や対策について知っておきましょう。
音が近隣に漏れる
演奏可物件とはいえ、建物の防音性が低いと音漏れは防げません。人によっては騒音に感じられ、トラブルに発展する可能性があります。
環境省の見解によると、住宅地において許容される騒音レベルは45~55デシベルが基準。ピアノは強く弾けば100デシベル以上の音が出る楽器で、これは地下鉄の構内の騒音に匹敵します。フォルテやスタッカートのような技巧はつい音が大きくなり、許容される音量を簡単に超えてしまいがちです。
また、ピアノからは音色以外にも鍵盤を叩く音やペダルを踏む音などが出ています。音だけでなく振動も生じるので、構造によっては隣や上下階の住民にストレスを与えてしまいかねません。そうならないために、弱音ペダルや消音機能を使う・優しく弾くなどの配慮はもちろん、早朝や深夜の時間帯にはピアノを演奏しないのがマナーです。
音漏れ対策として防音カーテンやマットなどのグッズを使ったり、ピアノを窓や壁から離して設置したりする方法も試してみましょう。
※参照元:環境省|「騒音に係る環境基準について」 https://www.env.go.jp/kijun/oto1-1.html
床や壁などを傷つける
ピアノは大きくて重量のある楽器です。小型のアップライトピアノでも200Kg程度の重さがあり、直接床に設置するとピアノの重量に床が耐えられずに凹む可能性があります。ピアノとの接触が原因で、壁にも傷や凹みが生じるケースもあるでしょう。
賃貸物件では、通常使用による経年変化や損耗については入居者が修繕費を負担する必要はありませんが、故意や過失による損傷や通常の使用を超える損耗については入居者が修繕費用を負担する決まりがあります。ピアノの設置や移動による傷や凹みは「通常の使用範囲を超える」と判断されてしまうので注意しましょう。
修繕費の負担を減らすために、比較的軽量の電子ピアノを設置する場合でも床に補強専用マットを敷くようにしましょう。壁のダメージは移動時に細心の注意を払うのはもちろん、ピアノを壁から離して設置すれば防ぐことができます。
こうした対策は部屋の破損を防ぐだけでなく音漏れ対策としても有効ですので、ぜひ取り入れてください。
ピアノ演奏可能な賃貸物件の探し方
楽器可・楽器相談可の物件を探す
賃貸物件でピアノを演奏したいという方は、楽器可・楽器相談可の物件を探しましょう。音楽サークルやコミュニティが多く音楽活動が盛んなエリアや音楽系の大学や学校がある地域などは、楽器を演奏したい人のために楽器可・楽器相談可の賃貸物件が多い傾向にあります。
なお、楽器可であってもピアノ演奏が認められるとは限りません。とくにグランドピアノは重量の関係でピアノ可の物件でもNGな場合があるので、事前確認が必須といえます。
使用条件が明記されていない物件は演奏を禁止しているケースがほとんどなので、自己判断せず不動産会社に必ず事前確認するようにしてください。
防音室付きの賃貸物件を探す
数は限られていますが、防音室付きの賃貸物件なら時間帯や音量を気にせずにピアノを演奏できます。居室内に防音室が設置されているタイプのほか、共有スペースに防音室が設けられている場合もあります。
居室内設置の防音室では狭くてピアノを置けない場合がありますが、共有防音室ならセッションできるほどの広さが確保されていたり、共用ピアノが設置されていたりすることも。共有防音室の利用には時間制限がある物件も多いため、事前に広さや設備、使用可能時間を確認しましょう。
ピアノ可物件と防音室付き物件ならどちらを選ぶべき?
ピアノ可物件
ピアノ可物件は防音室付き物件より家賃が安い傾向がありますが、防音設備のレベルはさまざま。近隣への配慮から演奏する時間帯やヘッドホン使用などの制限がかかる場合もあるため、物件ごとに防音効果がどの程度あるのか確認が必要です。
そのほか、防音室付き物件ではピアノの演奏は防音室に限られるのに対し、ピアノ可物件であればどの部屋でピアノを弾いても問題ありません。
防音室付き物件
防音室付き物件は防音効果に優れており、近隣への配慮が必要な楽器演奏に適しています。一部の物件では24時間演奏が可能で、ピアノの音量や時間帯を気にせずに演奏を楽しめるでしょう。
防音室は外部の音を遮断するため、演奏に集中しやすい環境を作れるのがメリットのひとつ。録音や配信を行う際にノイズが入りにくいのも特徴で、音楽を趣味や仕事にしている人にとっては魅力的な物件といえます。
ただし、防音室付き物件は防音設備が充実しているぶん家賃が高めです。また、防音室のドアが小さくてピアノが入らない・防音室の性能が低く思ったより音漏れがするといったケースもあるため、内見でしっかりと確認する必要があります。
ピアノ可物件・防音室付き物件のどちらを選択するかは、ピアノの種類や演奏頻度のほか、予算も考慮して決めたいところ。趣味として楽しむ程度であれば費用が抑えられるピアノ可物件を、本格的に練習したいのであれば多少家賃が高くても防音室付き物件を選ぶとよいでしょう。
どうしてもピアノ可物件が見つからない場合
予算や立地条件に合うピアノ可物件がなかなか見つからない場合は、居室での演奏にこだわらず、ピアノを演奏できる場所を探すのも一案。音楽スタジオやピアノのあるレンタルスペースを利用すれば、気兼ねなく演奏を楽しめます。ほかにも、ピアノ教室を開催している楽器店の練習室や公民館などを個人で利用すれば、コストを抑えながらピアノ演奏ができるでしょう。
ネット検索でピアノ可物件が見つからないなら、不動産会社に直接相談してください。不動産会社は地域の市場動向や物件情報に詳しいため、物件選びや価格交渉の場面で力になってくれることでしょう。
テクトピアでは、防音性に優れた鉄筋コンクリート造の物件も豊富に取り扱っています。
エリア・沿線・こだわりポイントなど、条件に合わせて物件情報を簡単に検索できますので、ぜひテクトピアをチェックしてみてください。

監修者名
テクトピア編集部
資格一覧
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー



























