
保証人不要の賃貸物件とは
アパートや賃貸マンションなどの賃貸契約を結ぶ際には「保証人」が必要です。
保証人の役割は、借主が家賃を払えなくなった場合に借主に代わって家賃を支払うこと。そのため「十分な収入がある」「定職についている」「定年退職していない年齢」「借主と別生計である」などの条件があります。
条件に当てはまっても保証人になるのを嫌がる人は多く、保証人探しはストレスになりがち。どうしても保証人が見つからない時は、保証人不要の賃貸物件を検討するとよいでしょう。
保証人とは
保証人には「保証人」と「連帯保証人」の2種類があり、連帯保証人は保証人よりも責任が重いのが特徴のひとつです。
保証人を立てる主な理由は、家賃滞納を防ぎ、貸主が確実に家賃収入を得るため。
一般的には2親等以内の親族(父・母・子・祖父・祖母・孫・兄弟姉妹)が保証人として認められるケースが多く、同居している配偶者は保証人になれません。
保証人と連帯保証人の違い
保証人と連帯保証人とで異なるのは責任の範囲です。貸主が家賃を請求してきた場合、保証人は「本人に家賃を請求してください」と言うこと(催告の抗弁)ができます。ところが連帯保証人には抗弁する権利はなく、滞納分の家賃を入居者と一緒にすべて返済しなければなりません。
民法改正以前は自分の給料や貯金を差し押さえられたり不動産を競売にかけられたりするリスクがありましたが、2020年に民法の保証契約に関する条項が改正され、下記の内容が盛り込まれました。
- 上限額を定めていない保証契約は無効
- 保証人の破産、死亡時点で保証契約は終了
- 保証人は保証した相手の家賃支払い状況や金額を確認できる
- 滞納が原因である一括返済を貸主が2ヵ月以内に保証人に通知する
これらにより、連帯保証人に起こっていたトラブルから保護されるようになったのが特筆すべきポイントです。
※参照:法務省「2020年4月1日から保証に関する民法のルールが大きく変わります」
保証人不要な理由とは
家賃保証会社を入れるから
借主が家賃保証会社に保証料を払って保証してもらえば、保証人を立てる必要はなくなります。家賃保証会社と契約すれば、借主が病気や失業などで家賃を滞納した時に保証会社が借主に代わって家賃を立て替えてくれます。
国土交通省の「家賃保証業者の登録制度に関する実態調査(令和3年度)」によると、家を借りる人の80%が保証会社を利用しており、昨今ではメジャーな契約スタイルになったといえるでしょう。
※参考:国土交通省リーフレット「賃貸住宅を借りたい人へ 家賃債務保証で安心に」
提携クレジットカード会社を通じて払うから
不動産会社の提携クレジット会社と契約して家賃をカード払いにすると、保証人が不要になる物件もあります。
カード会社を通せば確実に家賃が支払われるため、ある意味保証人の役割を担ってくれるのが貸主にとってのメリット。対応している物件数はまだ少ないですが、政府のキャッシュレス決済推進策やスマホ決済の普及などを背景に、今後さらに増えていく可能性があります。
都市再生機構が管理する物件だから
UR(都市再生機構)の管理物件は保証人不要ですが、単身者または親族と同居する人・月収が家賃の4倍以上あることなど、入居条件がかなり厳しく設定されています。
保証人が必要ないのはメリットですが、大都市では該当物件があるものの、地方にはあまりないのが難点。希望するエリアにUR管理物件があれば一考する価値はありますが、家族以外の人と入居できないのも選びにくいポイントです。
保証人不要な賃貸契約のメリット
スピーディーに入居できる
不動産会社と提携している保証会社と契約すると、入居手続きがスピーディーになります。保証人を探す時間や保証人になる親族との連絡の手間が省けて、入居にかかる時間が短縮可能。気に入った部屋に早く住めるメリットは見逃せません。
保証人を探す必要がない
保証会社と契約すれば、保証人を探さなくてすみます。
不動産会社が認める「保証人」には「無職の親族」「同居・別居状態の配偶者」「年金暮らしの親」はなれないため親類縁者から探すケースはわりと多くありますが、保証人の条件を満たしている親族が見つかっても金銭的な負担を嫌って保証人になるのを断る人もいるので、保証人探しは意外と大変な作業。保証人不要の物件には、そんなストレスがないのが大きなメリットです。
保証人依頼による人間関係のトラブルが発生しない
保証人は金銭的な負担を強いられる可能性があるため、依頼される側としてはあまり喜ばしくないもの。どのような理由があるにしろ、滞納が発生するとこれまでの信頼関係は壊れてしまうでしょう。
保証会社が家賃を保証し、保証人は借主がケガや病気で入院した時の対応や近隣トラブルの解決などに関わってもらう、保証人と保証会社をセットにした契約方法が増えてきました。この制度なら保証人の金銭的負担はなくなりますが、近隣トラブルで保証人に迷惑をかける可能性は残ります。
保証人不要な賃貸契約のデメリット
入居審査が厳しい
保証人不要物件を借りる際の入居審査が厳しいのは、大家や管理会社が家賃未払いその他のリスクを直接的に負うのを回避するため。入居者の収入や信用情報を厳格にチェックし、経済的な安定性を確保してリスクを最小限に抑えるのが目的です。
結果として、入居者は厳しい審査をクリアする必要がありますが、保証人を探す手間が省けます。
入居費用が高くなる
保証人不要・保証会社つきの物件は、保証人を立てて部屋を借りるより割高になるケースがあります。
- 部屋を借りる時の初期費用に保証会社の利用料が加算される
- 契約料に保証料が加算される
- 契約更新時に新たに保証料を徴収される
立替が発生した場合は更新保険料が増額される契約プランがあるので、滞納しないよう注意が必要です。
物件の選択肢が少ない
保証人不要の物件は、東京・大阪・名古屋などの大都市に集中しているので、それら以外のエリアでは物件の選択肢が限られているといえます。
スピーディーに保証人不要物件を見つけるには、物件サイトで「保証人不要・賃貸物件」といったキーワード検索をするのが有効です。登録すると最新の賃貸物件情報を毎日メールやLINEでスマホに送ってくれる「お部屋探しアプリ」も便利。通勤通学のすきま時間に効率的に部屋を探せます。
保証人不要の賃貸物件を借りる時のポイント
物件を必ず内見する
なぜ保証人が必要ないのか?内覧でしっかり確認しましょう。
「保証会社の設定のみでOK」としているものの、保証人不要の物件の中には応募が少ないために不要としているものがあります。例えば、築年数が古い・面積が極端に狭い・駅から遠い・治安の悪い立地・事故物件など、何らかのネガティブな理由があって借り手がつきにくい状態の物件である可能性は否定できません。
不動産会社の担当者に気になることは質問し、外観や部屋の中の様子・隣近所にどんな人が住んでいるかなどを細かくチェックしてください。
保証会社の利用料を確認する
保証会社を利用する際に発生する費用は以下のとおり。
- 初期保証料:契約した家賃の50%から1か月分が相場
- 更新保証料:1年ごとまたは物件の契約更新ごとに支払う
- 月額保証料:初期保証料が低く設定されている場合に、毎月家賃の1~2%の保証料を支払う
入居期間によっては損をするケースがあるので、長く住む予定があるなら不動産会社に「更新保証料」のないプランが選べないか相談してみるとよいでしょう。
契約条件を確認する
「短期借家契約」や「定期借家契約」といった期限付きの賃貸物件では、保証人を設定しないケースがみられます。こうしたケースでは、保証会社とも賃貸契約に基づいて保証会社と契約するのが一般的。大家さんとの調整のうえ更新可能となっても、契約を一旦終了してからあらためて賃貸契約を締結することになります。
あらためて契約を締結することで、敷金・礼金はもとより保証会社への初回保証料が発生するのは大きな注意点。期限が来ても交渉すれば更新できると安易に考えず、これらの物件は短期間のみと認識して契約すべきです。
信用度を高めておく
家賃保証会社は収入証明や源泉徴収票などから借主を厳しく審査するので、信用度がもっとも重視されます。
「収入の30%程度を家賃として支払える安定した月収があるか」「勤務先の雇用形態や勤続年数」「過去に家賃滞納していないか」「過去にクレジットカードの支払い遅延がないか」など、チェック項目は多数。「きちんと毎月家賃を支払い続ける信用力の有無」が審査のポイントになるので、クレジットカードや国民健康保険料などで滞納しないように気をつけてください。
保証人不要物件を数多く扱っている不動産会社を選ぶ
希望の部屋を効率的に見つけたいなら、保証人不要物件を数多く取り揃えている不動産会社のサイトは要チェックです。
全国に22店舗を展開するテクトピアは、2024年5月現在、東京・神奈川・千葉・埼玉・静岡・愛知・三重・大阪・兵庫などの地域で1,000件以上の保証人不要の賃貸物件情報を取り扱っています。一括検索機能を使えば豊富な物件の中から、好みのエリアや広さ・間取り・築年数などを指定して探せるのが便利なポイントです。
進学や就職をきっかけに一人暮らしをはじめたい人や、家の建て替え工事で仮住まいを契約したい人など、保証人不要の部屋を急いで探している人はぜひ下記のリンクで検索してみてください。
※参照:テクトピア「保証人不要のお部屋」
「親が年金暮らしで保証人の条件を満たしていない」「親族に保証人になるのを断られた」など、保証人を見つけるのは簡単ではありません。保証会社がついた保証人不要の賃貸物件を選べば、そういったストレスから解放されるでしょう。

監修者名
テクトピア編集部
資格一覧
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー



























