
初期費用を抑えるなら敷金ゼロ物件
敷金ゼロの物件数はどのくらいあるの?
国土交通省の「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、敷金ゼロの賃貸物件は2021年には32.3%、2022年は33.9%と、いずれの年代においても30%代で推移しています。
賃貸物件の3割程度は敷金や保証金がない結果となっており、意外と多くの敷金ゼロ物件があることがわかります。
初期費用を少しでも安く抑えたいと思っている人は、敷金ゼロの物件を探してみてもいいでしょう。
なぜ敷金がゼロになるの?
敷金がゼロになるのには、以下のような理由があります。
・賃貸物件の空室を少しでも減らしたい時
空き室対策のひとつとして、敷金をゼロにするケースがあります。
空室が多いとその分家賃収入が減少し、家主がローンを活用して賃貸物件を建てている場合にはローンの支払いが厳しくなるので、集客のために敷金ゼロで募集しているのです。
・引っ越しシーズン以外で退去者がでた時
年明けから春先までの引っ越しシーズン以外で退去者がでると、次のシーズンまで空室になる可能性があります。
そのため、オフシーズンの対策として敷金をゼロにして入居者を募る方法をとっているのです。
・条件が悪い時
築年数が古い・駅から遠い・駐車場がないなど、入居条件が悪いと空室が続いてしまいます。
それらのマイナス条件をカバーするために、敷金をゼロにして募集する場合があります。
敷金ゼロの賃貸物件は退去時の費用負担を考えよう
入居時の敷金がない物件は、退去時の費用負担に注意しなければいけません。
退去時は部屋を借りた時と同じ状態に戻さないといけませんので、故意につけたキズや掃除を怠ったために発生したカビや汚れなどは負担の対象となります。
敷金がない物件はこうした修繕費用を敷金で賄うことができないため、状況によってはクリーニング費用の他に原状回復費用を実費で負担しなければならないケースもあり、請求額が高くなることも考えられるでしょう。
ただし、すべての部分を元通りにする必要はなく、経年劣化によるものは大家さんが負担します。
退去する際の費用負担を減らすために、以下の点について注意しておきましょう。
・契約内容を細かく確認
入居時や退去時に清掃費などを支払う契約になっているかチェックしておきましょう。
敷金の戻入額に直結する項目なので、具体例を交えて確認しておくとトラブルを回避しやすくなります。
・入居直後の部屋の状態を記録
入居時に部屋の状態を確認し、キズや汚れがあるかチェックしておくようにしましょう。
証明するために写真や動画に記録しておけば、どちらが負担すべき範囲なのかが一目瞭然なのでトラブル防止につながります。
・入居中は部屋をきれいに使うようルールを厳守
原状回復費用を抑えるためにも、汚れをそのまま放置しないように気をつけておくことも大切です。
特に水回りはカビや水垢が発生しやすいので、普段からこまめに清掃するよう心掛けましょう。
・退去の立ち合い時に負担費用が発生する箇所を確認
大家さんや管理会社の人と一緒に部屋のチェックを行い、修繕に必要な個所や費用をあらかじめ明確にしておきましょう。
請求書には明細をつけてもらい、予定になかった箇所の費用まで請求されているなら確認をしましょう。
立会いに慣れている人でも、チェックすべき箇所を見落とすことはあり得ます。頭ごなしに支払いを拒否するのではなく、真摯に話し合いをして解決しましょう。
敷金の相場は家賃の1~2ヶ月分
国土交通省がまとめている「令和4年度住宅市場動向調査報告書」によると、敷金は家賃の1ヶ月分がもっとも多く、次いで2ヶ月(※)といった調査結果が報告されています。
敷金には保険のような役割があり、部屋を借りている間についたキズや汚れの修理、設備が壊れた場合の修繕費用として充てられます。
また、退去時の原状回復費用として支払われることが多く、家賃の滞納などがあった場合にも敷金から差し引くことができます。
一般的には家賃の1~2ヶ月分が相場となっていますが、地域の慣習によっては敷金事情も変わってきます。
通常は退去時に清算されて返ってくる敷金ですが、関西地方では保証金から差し引かれて返ってこない「敷引」という商習慣があります。
部屋をきれいに使用していて負担費用がほとんど掛からなかった場合でも返金されない費用です。
礼金がない代わりに敷金が4~5ヶ月分の費用負担になる地域もあります。
住む場所によって異なる場合があるので、周辺エリアの敷金相場は事前に確認しておいたほうがよいでしょう。
初期費用を敷金以外で抑えるならフリーレント物件
初期費用を抑えるためには、入居後の一定期間家賃が無料になるフリーレント物件を選ぶという方法があります。
フリーレント物件は、初期費用が抑えられるという点が大きなメリットのひとつ。
また、次の引っ 越し先への入居予定までの期間が短い場合は退去予定の物件の家賃と入居予定の物件の家賃が重複しない点も、費用を抑えるのによいといえるでしょう。
フリーレント物件の注意点は、短期解約違約金が設定されていること。
短期間で解約してしまうと違約金が発生してしまうので、気をつけなければいけません。
敷金以外で初期費用は何が掛かるの?
家賃
家賃は毎月支払う賃料を指し、通常は1ヶ月単位で金額が設定されます。
契約時には当月分(入居非が月の途中の場合は日割り計算になることが多い)と翌月末の家賃を支払うのが一般的です。
礼金
礼金は、部屋を貸してくれる謝礼の意味で大家さんに支払うお金のこと。謝礼として支払うため、退去時に返還はされません。
相場は家賃の1~2ヶ月分ですが、近年では礼金ゼロの物件も増えています。なお、公的機関が貸し主になっている場合は礼金が不要となります。
契約一時金
賃貸契約をする際、家賃とは別に支払う初期費用の一部を契約一時金と呼びます。
入居一時金と呼ぶこともあり、貸し主への謝礼という意味合いがあるため、退去時に返還はされません。地域によっては請求されないこともあります。
仲介手数料
不動産会社を介して賃貸物件を契約した際に手数料として支払うお金。貸し主と借り主の意見調整や契約事務など、一連のサポートに対する報酬の意味合いがあります。

監修者名
テクトピア編集部
資格一覧
宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー



























