賃貸物件の引越しに掛かる初期費用はいくら?安く抑えるコツも解説

目次

引越しに必要な初期費用の目安はいくら?

賃貸物件に引越しする際には、不動産会社や大家に支払う初期費用の他、引越し代や家具・家電の購入費用も掛かります。
詳しくは後述しますが、仮に家賃7万円の一人暮らし用の物件を借りる場合は以下のような初期費用を想定しておくべきでしょう。

  • 不動産会社や大家に支払う初期費用は35~40万円ほど
  • 引越し費用は3万円ほど
  • 家具・家電の購入に掛かる費用は約10万円~

合計すれば、48万~53万円という金額になります。家具・家電の購入に掛かる費用には個人差があるため、高い場合には60万円以上となるかもしれません。

賃貸物件への引越しに掛かる費用は、基本的に家賃の額と比例します。
引越し業者に支払う費用や家具・家電の購入費用も含めれば、最低でも家賃の約7倍の金額が必要になると考えておきましょう。

賃貸契約に掛かる初期費用の相場

不動産会社や大家との賃貸契約に掛かる初期費用の相場について、費用の項目ごとにご紹介します。
なお、賃貸契約に掛かる初期費用の相場は、おおむね「家賃の5倍程度」と理解しておけば良いでしょう。

仲介手数料

賃貸物件の契約を仲介した不動産会社に支払う手数料です。
物件の借主が支払う仲介手数料の上限は「家賃の0.55%まで」と法令で定められています。

敷金

家賃滞納や修繕の必要などに備え、あらかじめ大家に入れておく一時金です。
敷金の相場は、全国平均で「家賃の1.27か月分」となっています。

礼金

物件を貸してもらえたことに対する大家へのお礼です。賃貸契約における習慣のようなものです。

日割り家賃

月の途中から入居した場合の日割り家賃です。例えば4月15日からの入居契約の場合、後半15日分の家賃を日割りで支払います。

前家賃

賃貸契約を結ぶ際には、入居月の翌月の家賃となる前家賃を支払うことが一般的です。
例えば4月からの入居契約の場合、あらかじめ5月分までの家賃を前家賃として支払います。

管理費・共益費

管理費・共益費とは、物件の共用部分の維持などに掛かる費用の負担分です。相場は「家賃の5~10%」が一般的です。

賃貸保証料

家賃を払えなくなった際、一時的に保証会社から家賃を立て替えてもらうために差し入れる保証金です。
同居していない家族や親族などを連帯保証人として立てれば、賃貸保証料が掛からない場合もあります。
賃貸保証料の金額は「家賃1か月分」「2万円」など、保証会社によって異なります。

火災保険料

火災保険に加入しなければならない法的義務はありませんが、大半の賃貸物件において、火災保険への加入が入居条件のひとつとなっています。
火災保険料は物件の構造によって異なりますが、「2年分で2万~3万円程度」と考えておけば良いでしょう。

鍵交換費用

以前の入居者とは異なる鍵に交換する必要があるため、交換修理費用として「2万円弱~3万円ほど」掛かります。

物件の消毒料

物件内の雑菌や害虫を駆除するための消毒料として、「約1~2万円」が掛かります。

引越しに掛かる初期費用の相場

引越しに掛かる費用は、移動距離や荷物の量、引越しする時期によって異なります。
例えば「一人暮らし/他の都道府県への引越し/ハイシーズン(3・4月)」という条件であれば、引越し費用は4万5千~8万円程度となるでしょう。
逆にハイシーズン以外の時期ならば、同じく「一人暮らし/他の都道府県への引越し」という条件でも約3万~5万5千円ほどと安くなります。

また、夫婦やお子様も伴っての引越しであれば荷物の量が多くなるため、10万円を超えることも珍しくありません。
なお、エアコンの取り外し・取り付けなどのオプションを付けた場合や、バイクやペットなどの特殊荷物も運ぶ場合には、通常は別途追加料金が加算されます。

家具・家電に掛かる初期費用の相場

引越しに際しては、テレビ、洗濯機、冷蔵庫、電子レンジ、ベッド、布団セット、デスクセット、キッチン用品などの家具・家電・生活用品も購入する必要があります。
すでに使用中の家具・家電・生活用品をそのまま転居先で使用するならば、大きな追加料金は掛かりません。
その場合の新たな費用としては、10万円程度と考えておけば良いでしょう。

また、家具・家電・生活用品の大半を新規購入する場合には、20万円弱のお金が必要となる可能性があります。

引越しに掛かる初期費用のシミュレーション

ご説明の通り、引越しの初期費用には大きく分けて「賃貸契約に掛かる費用」「引越しに掛かる費用」「家具・家電に掛かる費用」の3種類があります。
仮に月額家賃7万円の物件を借りると想定し、改めてそれぞれに掛かる費用の目安を確認しておきましょう。

  • 賃貸契約に掛かる費用…約35万~40万円
  • 引越しに掛かる費用…約3万~8万円
  • 家具・家電に掛かる費用…約10万~20万円

これらを合計すると約48万~68万円。ただし、すでに大半の家具・家電をお持ちの方は、この想定よりも初期費用がグッと安くなるでしょう。
加えて、後述する「引越しに掛かる初期費用を抑えるコツ」「引越しの賃貸物件の初期費用を抑えるコツ」を実行すれば、さらに初期費用を抑えることが可能です。

引越しに掛かる初期費用を抑えるコツ

引越し業者に支払う料金は、「荷物の量」「引越しする時期」「移動距離」によって大きく変わります。
以下、引越し費用を節約するための主な4つのポイントを見てみましょう。

なるべく荷物を減らす

引越し料金を左右する大きな要素のひとつが、荷物の量です。
荷物の量が多ければ、割高となる大きなサイズのトラックが必要となるかもしれません。
たとえトラックのサイズに変更がなかったとしても、荷物の量に応じて作業員の人数が増えるかもしれません。
荷物を減らせば減らすほど引越し料金が安くなる、とイメージしておきましょう。

引越しする際には、本当に引越し先で必要となるものかどうか、荷物を1つ1つ吟味してみることが大事。
引越しを断捨離のきっかけとし、スリムな新生活を迎えてみてはいかがでしょうか。

引越しシーズンを避ける

3・4月などの引越しシーズンは、引越し料金が高くなりがちです。
逆に引越しの閑散期には引越し料金が安くなりがちなので、少しでも引越し費用を節約したいならば閑散期を狙うか、または引越しシーズンを避けることをおすすめします。

ちなみに、一般的に引越しが多くなる時期は3・4・9月と言われています。逆に引越しが少なくなる時期は6・11・1月と言われています。
引越しのタイミングとして問題ないならば、なるべく閑散期を狙って引越ししたほうが良いかもしれません。

平日に引越しをする

一般的に休日と比べると、平日のほうが引越し料金は割安になる傾向があります。
仕事などの都合があって平日に休みを取るのが難しい方も多いと思いますが、有給休暇などを利用して平日休みを取れる方は、週末ではなく平日の引越しも検討してみましょう。

ただし、休日よりも平日のほうが割安料金になるのは、あくまでも「傾向」の話。かならず割安になるというわけではなく、また仮に割安になるとしても、極端に安くなるわけでもありません。
ご自身でもリサーチし、平日の引越しにお得感を感じられるならば、平日の引越しも選択肢に入れてみましょう。

なるべく移動距離が短い物件を探す

移動距離が短ければ短いほど、引越し費用が安くなります。
もちろん、引越し費用の節約のため、当初の予定とは違う場所へ引越しするのは本末転倒。
ただし、引越し後の生活にも大きな支障がない範囲内であれば、なるべく移動距離の短い場所の物件を探してみたほうが良いでしょう。

また、引越し当日にトラックの助手席に乗せてもらえるならば、足代が浮きます。
あるいは、バイクなどの追加料金が掛かる特殊荷物を運ぶ場合、自分でバイクを運転して引越し先まで移動すれば、その分だけ料金が安くなります。
様々な工夫で費用の節約を目指してみましょう。

引越しの賃貸物件の初期費用を抑えるコツ

引越しに伴う初期費用の多くは、物件の賃貸契約に関するものです。賃貸契約での節約術を実践すれば、引越しに伴う初期費用を大きく抑えられる可能性があるでしょう。
以下、賃貸契約での初期費用を抑えるコツを3点ほどご紹介します。

敷金・礼金が無料の「ゼロゼロ物件」を契約する

一般的に敷金・礼金は、それぞれ家賃1か月分ずつ掛かるのが相場とされています。
しかし、近年は入居率アップのため、あえて敷金・礼金を無料とする「ゼロゼロ物件」が増えてきました。
物件探しの時間に余裕があるならば、ゼロゼロ物件を探して初期費用を抑える方法も検討してみましょう。

大家にとって、敷金は収入ではなく預かり金です。敷金を無料にしても、大家の損失はありません。
礼金は大家の収入となりますが、空室リスクと天秤にかければ、礼金を無料にして構わないという大家もいます。
ゼロゼロ物件を契約すれば、初期費用の大きな節約になるでしょう。

一定期間の家賃が無料となる「フリーレント物件」を契約する

近年、ゼロゼロ物件の他にも、入居から一定期間の家賃が無料となる「フリーレント物件」も増えてきました。
家賃無料で住める期間は、入居から1~2か月ほど。中には3か月の家賃を無料としているフリーレント物件もあります。
引越しのハイシーズンを過ぎても空室となっている物件は、その後のハイシーズンまで入居者は現れない可能性があります。
その間の家賃収入を確保し、かつ、その後も住み続けてもらうことがフリーレント物件の目的です。

なお、フリーレント物件には、入居期間や退去時の修繕費などについて、一定の条件を設定されることがあります。
契約の際には、条件をよく確認しておくようにしましょう。

月末近くに入居する

賃貸物件に入居する際、初期費用の一部として「入居月の日割り家賃」と「翌月の前家賃」を支払う必要があります。
そのため、仮に入居日を4月1日にすると、「4月分の日割り家賃」と「5月分の前家賃」、実質的に2か月分の家賃を初期費用として支払わなければなりません。

一方、あえて入居日を1日早い3月31日にすれば、「1日分の日割り家賃」と「4月分の前家賃」を払うだけで済みます。実質的には1か月分の家賃のみが初期費用となる格好です。
どちらもトータルで掛かる費用はほとんど同じですが、初期費用を抑えることが目的ならば、後者のテクニックを念頭に置いておくと良いでしょう。

引越しはどれくらい前から準備をするべき?

はじめて引越しする方は、まず引越しの流れや段取りをイメージしておくことが大切です。
実際に引越しする際の流れを確認しておきましょう。

物件探し

引越し予定先にある不動産会社を訪問したり、またはインターネットの物件情報を検索したりなどし、条件に合った物件を探します。
早めに物件を探すことは大切ですが、引越しの数か月前にお気に入りの物件を見つけたとしても、実際に契約する時期まで空いているとは限りません。
引越し予定日から1か月半~2か月前ほどのタイミングで、物件探しをはじめてみると良いでしょう。

引越し準備

引越しの1か月ほど前から、荷物をまとめたり不用品を処分したりなど、具体的な引越しの準備を進めます。
同じタイミングで、依頼する引越し業者を決めます。業者選定の際には、複数の引越し業者に来訪してもらい、料金の相見積もりをしてもらうようにしましょう。

賃貸初期費用の支払い

入居日から2~3週間ほど前のタイミングで、賃貸物件を仲介してくれた不動産会社に赴き、敷金や礼金、日割り家賃、前家賃などの初期費用を支払います。
金額が大きくなるため、銀行振込やクレジットカードなど、現金以外での支払い方法を選んだほうが安心でしょう。

引越し

引越し当日、引越し業者に現金やクレジットカードなどで料金を支払い、引越しします。
なお、引越しする方が荷物の積み下ろしを手伝えば、その分だけ作業員の人数を減らせるため料金が安くなります。
少しでも引越し料金を安くしたい方は、あらかじめ「荷物の積み下ろしを手伝う」と伝え、当日の作業員の人数を減らしてもらうようにしましょう。

まとめ

引越しには多額の費用が掛かります。
転勤の場合には勤務先が引越し費用を援助してくれる場合もありますが、自己都合で引越しする場合には、費用の全額を自分で用意しなければなりません。
当記事では引越し費用を抑えるコツもご紹介していますが、それぞれのコツを実践するには多少の手間がかかるものの、いずれも決して難しいものではありません。
引越しの初期費用を抑えるためのテクニックとして、ぜひ念頭に置いておきましょう。

テックとピア

監修者名

テクトピア編集部

資格一覧

宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー

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