仲介手数料の相場とは? 安すぎる場合に確認すべきことをご紹介

目次

仲介手数料とは?

アパートやマンションなどの賃貸契約を結ぶ際には、不動産会社に物件を紹介してもらうというケースがほとんどかと思います。その際、どの物件を借りるか決まった時点で不動産会社に支払うのが仲介手数料です。

仲介手数料に含まれるのは、下記の項目です。

  • 物件の案内
  • 契約条件の交渉
  • 契約の締結
  • 重要事項説明書の説明

賃貸契約を結ぶ時は、専門的な知識が必要になります。宅建資格を持つ専門家からのサポートを受けることでスムーズに賃貸物件が契約できるため、対価として仲介手数料を支払うという仕組みになっているのです。

仲介手数料は物件紹介の成功報酬として支払うものなので、物件の案内を受けたのち契約不成立となった場合は仲介手数料を支払う必要はありません。

仲介手数料以外に必要な費用

アパートやマンションを借りる際には、仲介手数料のほかに複数の費用が発生します。初期費用として必要になる費用には、主に以下のものが挙げられます。

・敷金
部屋の退去時、原状回復のために充てられる費用のこと。敷金の目安は家賃1~2ヵ月分ですが、敷金0円の物件もあります。

・礼金
+件の所有者である大家さんに謝礼金として支払うのが礼金。地域によって相場は異なりますが、家賃の1~2ヵ月分ほどになるでしょう。最近では礼金無しの物件も増えてきています。

・カギ交換代
入居者が変わるタイミングで、防犯面からカギを新しくします。カギの交換費用は一般的に1~2万円ほどです。

・火災保険料
賃貸契約の際は、万が一に備えて火災保険への加入を勧められます。火災保険はプランによって補償内容が異なり、火災だけでなく落雷や風災、水害、雪害にも対応しているケースも。保険料は2年で1万5,000円~2万円ほどです。

・保証料
一般的に連帯保証人がいない場合は保証会社との契約を勧められますが、この家賃保証会社に支払うのが保証料です。保証料は賃料の30~100%を目安としており、1~3万円ほどかかります。

・引っ越し費用
もともと住んでいた家から新居に荷物を運ぶ際にかかる引っ越し費用。荷物の量や移動距離によって価格は変動します。一人暮らしの方であれば、3~10万円ほどの費用を見込んでおきましょう。

・前家賃
月の後半に入居すると、初期費用に含めて翌月分の家賃を請求されることがあります。

・日割り家賃
入居する月の家賃は、日割り計算で徴収されます。

仲介手数料の相場

仲介手数料は「宅地建物取引業法」により上限が定められており、不動産会社が借主から受け取れる仲介手数料は賃料の1ヵ月分以下となっています。

加えて、仲介手数料はサービスの提供により発生する費用なので消費税がかかります。つまり、「賃料の1ヵ月分+消費税(10%)」が仲介手数料の上限となります。

上限は定められていますが、仲介手数料の下限には制限がありません。そのため、不動産会社によっては家賃の半額以下に設定しているケースや、仲介手数料を無料にしているケースもあります。

<仲介手数料のシミュレーション>

・家賃4万円のシミュレーション
家賃1ヵ月分+消費税:仲介手数料4万4,000円
家賃0.5ヵ月分+消費税:仲介手数料2万2,000円

・家賃6万円のシミュレーション
家賃1ヵ月分+消費税:仲介手数料6万6,000円
家賃0.5ヵ月分+消費税:仲介手数料3万3,000円

・家賃8万円のシミュレーション
家賃1ヵ月分+消費税:仲介手数料8万8,000円
家賃0.5ヵ月分+消費税:仲介手数料4万4,000円

・家賃10万円のシミュレーション
家賃1ヵ月分+消費税:仲介手数料11万円
家賃0.5ヵ月分+消費税:仲介手数料5万5,000円

仲介手数料の値引きはできるのか

仲介手数料の下限は決められていないため、値切るための交渉をすること自体は法律違反にはなりません。ただし、仲介手数料は不動産会社にとって大切な収入源の一つ。値引きは会社にとって不利益になるため、交渉に応じて貰える可能性は低いでしょう。

もし仲介手数料の値引きを希望する場合、賃貸契約のタイミングを見計らうとよいでしょう。借り手のつきにくい時期や長期間空室になっている部屋であれば、値引きの交渉ができるかもしれません。

交渉する際は、「値引きをすれば絶対に契約する」と意思表示をすると効果的。そのほか、交渉の注意点としては下記が挙げられます。

・値引き後に契約をキャンセルする
・入居の直前に交渉する

値引き交渉の段階でマナー違反となる行動は避けるようにしましょう。

仲介手数料が割引になったり無料になる条件

仲介手数料は、以下のような場合に割引になったり無料になったりすることがあります。

空室期間が長いケース

空室期間が長いと家賃収入を得られないため、大家さんにとって損失になります。そのため、「できるだけ早く入居者が決まって欲しい」と考えている大家さんなら仲介手数料を値引きしてくれる可能性が高くなるでしょう。仲介手数料を大家さんが負担して入居者からは取らないといった対応を取ることで、値引きもしくは無料にしてもらえます。

空室になりやすい物件の条件には下記が挙げられます。

  • 駅から遠い
  • 築年数が長い
  • 設備が古い
  • 日当たりが悪い
  • 壁が薄い
  • 木造アパート
  • コンクリート打ちっぱなし
  • 線路沿い、道路沿い、川沿い
  • 病院や警察署、嫌悪施設が近い

入居後に自分自身も上記のようなデメリットを被ることにはなりますが、妥協できる範囲であれば交渉してみる余地はあるでしょう。

不動産会社(仲介業者)を利用しない

大家さんと直接契約する場合は不動産会社(仲介業者)を介さないため、仲介手数料も発生しません。

ただし、仲介役がいないと適正価格の判断や値段の交渉を自身でする必要があります。条件に合った賃貸物件をピックアップする手間もかかるため、不動産会社を利用するのが一般的です。

不動産会社が貸主

不動産会社が貸主の場合や、大家さんの代理で入居者募集から賃貸契約までしている場合、不動産会社は管理費により収益を得ているため、基本的に仲介手数料は発生しません。

キャンペーン期間中

不動産会社がキャンペーンを実施し、仲介手数料無料や値引きをしているケースがあります。不動産会社の公式サイトや不動産ポータルサイトをチェックし、タイミング良くキャンペーンを見付けることができたら、打ち出しているキャンペーンを積極的に利用すると仲介手数料や初期費用をお得にすることができるでしょう。

仲介手数料が無料の場合の注意点

仲介手数料が無料や割引き価格になれば、初期費用を抑えられます。ただし、無料や割引き価格になるにはそれなりの理由がある場合が多いので、注意が必要です。

・マナーの悪い入居者がいる
騒音や異臭、共有部分を汚損する、無許可でのペット飼育といったマナー違反をしている入居者によって退去者が増えた挙句に新たな入居者を獲得できず、空室期間が長くなっている恐れがあります。

・住みにくい物件の可能性が高い
アクセスが悪い、築年数が古く劣化や故障が見られる、間取りが悪く生活しにくい、セキュリティが不十分といった理由により、不人気な物件になっているのかもしれません。

・仲介手数料以外の費用が割高になっている
家賃やカギ交換代、クリーニング代、事務手数料などが相場より高く設定されている可能性があります。仲介手数料以外の費用も、確認しておきましょう。

仲介手数料が安すぎる場合に確認すべきこと

安すぎる仲介手数料を提示された場合には、すぐにうのみにせず慎重になるべき。

家賃や共益費の設定は妥当か

仲介手数料を安くする代わりに、家賃や共益費を高く設定している可能性があります。エリアや間取り、設備に対して料金設定が妥当か否かを確かめる必要があるでしょう。

敷金・礼金が相場より高い

上記の項目と同様の理由で、敷金・礼金が高くなっていると予想できます。資金・礼金の相場は家賃の1〜2ヵ月分。設定料金が高すぎないか、チェックしておきましょう。

仲介手数料以外の諸費用が請求されていないか

仲介手数料のほかに、諸費用が請求されるかもしれません。

<諸費用とその相場>

  • 消毒代:1~3万円
  • クリーニング代:3~5万円
  • カギ交換代:1~2万円
  • 更新事務手数料:1万円~

仲介手数料が安くても、諸費用が請求されると結果的に特にならないケースも。予算を設定している方は、想定外の出費に頭を抱えないために、トータルで掛かる費用を把握しておきましょう。

事務手数料や資料作成料が請求されるか

不動産会社が借主に請求できるのは、仲介手数料(家賃一カ月分以下が上限)のみです。しかし、稀に事務手数料や資料作成料を別途請求されるケースがあります。

借主としては「仲介手数料だけじゃないの?」と、疑問を抱くかもしれません。疑問や不安を抱えたまま契約せず、費用の内訳や請求理由について必ず確認を。説明を受けて納得できない場合は、契約を見送ってもよいでしょう。

物件の立地や設備はどうか

人気のない賃貸物件は、空室を避けるために仲介手数料を安くしている場合があります。自身の希望する物件の条件を整理し、契約前に立地や設備内容などに細かく目を通しておきましょう。

<人気のない物件の条件>
・アクセスが悪い
・建物の劣化や汚れが目立つ
・1階の角部屋(セキュリティ面が不安)
・3点ユニットバス(トイレ・浴槽・洗面所が1スペースにまとまっている)
・畳部屋
・間取りや設備が不十分
(例:台所が狭い、収納が少ない、洗濯機置場がない)

仲介手数料以外で初期費用を抑える方法

ここでは、仲介手数料を値引き・無料にする以外に初期費用を抑えるコツをご紹介します。

敷金・礼金なしの物件を探す

敷金・礼金なしで入居者を募集している物件があります。不動産ポータルサイトでは、検索フォームで「敷金なし」「礼金なし」で絞り込めることも。人気のない物件である可能性もあるため、条件や設備を慎重に確認しましょう。

フリーレント物件を探す

「フリーレント付き」「フリーレント〇ヶ月」という記載のある物件であれば、お得に入居できます。
フリーレント期間は、家賃が無料。フリーレントの期間はさまざまで、「入居から1ヶ月」「日割り家賃が無料」などが挙げられます。

入居日を月初にする

不動産会社に相談して、入居日を月初(1日から入居)にできる場合があります。月初にすると、日割り家賃がない分お得になるでしょう。

ただし、ほかに入居希望者がいると早い者勝ちになる恐れも。入居の意志が固い場合は、物件の問い合わせ状況を尋ねるとよいでしょう。

閑散期に引っ越しする

引っ越し時期として選ばれるのは、2〜4月が一般的です。進学や就活、転勤の時期と重なるため、引っ越す方が多くなるのがこの時期。そのため、2~4月以外の閑散期に賃貸物件を探せば通常より初期費用を抑えた物件が出回っている可能性もあるのです。

希望条件を見直す

南向き、新築、駅から徒歩〇分といった希望条件を可能な範囲で緩和すれば、低めの家賃で物件が見つかりやすくなります。

初期費用の価格を交渉する

初期費用は、交渉次第で安くしてもらえるケースがあります。特に仲介手数料やカギ交換代、24時間サポートは、安くしてもらいやすい項目です。さらに「予算内に収まれば契約できる」と伝えれば、検討してもらいやすくなるでしょう。

複数社で見積もりを出す

引っ越し業者に依頼する際は、複数社に依頼するのがおすすめです。見積もりを見比べて、納得のいく条件の業者を選ぶとよいでしょう。

まとめ

仲介手数料は、アパートやマンションなどの賃貸物件を紹介して貰い、契約を進めて貰う謝礼として不動産会社に支払うもの。仲介サービスには、希望に合った賃貸物件の提案だけでなく、契約の締結や重要事項説明書の説明なども含まれています。

仲介手数料は「賃料の1ヵ月分+消費税(10%)」が上限と決められています。少しでも安くしたい方は、空室の続いている物件や引っ越しのオフシーズンを狙って交渉してみるとよいでしょう。

ただし、仲介手数料を主な収益としている不動産会社であれば、交渉に応じて貰うのは難しいかもしれません。できるだけ安く済ませたいなら、フリーレントや仲介手数料無料の物件の中から賃貸物件を探すのも方法の一つです。

※掲載の写真はすべてイメージです。

テックとピア

監修者名

テクトピア編集部

資格一覧

宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー

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