賃貸物件を退去する時の流れとは?退去時に必要な物や注意点を解説

目次

【完全ガイド】賃貸物件の退去手続きの流れ

賃貸物件からの退去は引越し作業だけでなく、賃貸借契約を滞りなく終わらせることが大切なポイントです。賃貸物件の解約パターンによって流れや動き方が変わるほか、役所への届出期限が定められているものもあります。
下記の解約パターンの概要や手続き内容(時系列)を把握しておくと、スムーズに退去手続きを進められるでしょう。

賃貸物件の解約パターン

契約期間満了

借主の意思により契約を更新せず終了する方法です。契約満了の6ヶ月~数ヶ月前に、更新有無の確認通知が不動産会社や大家さんから届くのが一般的。賃貸契約の内容によっては、特に意思表示がない場合は自動更新とするケースもあります。

借主都合の途中解約

転勤や結婚などの自己都合により、契約期間途中で解約する方法です。契約更新の時期でないので、解約希望日の1~2ヶ月前には解約通知書を不動産会社か大家さんに提出しなくてはなりません。なお、解約を申し出る期間は契約ごとに定められていて、書式は不動産会社で用意しているケースもあります。

大家さん都合の途中解約

建物の取り壊しや売却など大家さん都合の解約は、退去日の6ヶ月以上前に通知されるのが一般的です。退去までの日が浅い場合は、家賃の減額や立ち退き料が支払われるケースがあります。

契約違反

主に借主側の責任により発生する解約パターンです。
「ゴミ出しルール違反で悪臭を発生させている」「ペット禁止物件でペットを飼う」など、賃貸契約の禁止事項に違反している行為があると契約解除を求められます。管理会社からの改善要請に応じれば契約を解除されることはありません。

賃貸物件の退去手続き

解約通知期間が1ヶ月と定められた契約を例に、時系列で手続き内容と注意点を解説します。

退去予定の1ヶ月前

■管理会社(大家さん)へ解約通知書を提出
・後々のトラブル回避のため書面(解約通知書)で必ず通達をする。
・所定のフォーマットがあれば送ってもらう。書式が決まっていない場合は、記載すべき項目を確認したうえで自作でも提出可能。
・解約予告日の期限間近で請求して提出が遅れると、無駄な家賃が発生する場合があるので、余裕を持って請求する。
・解約予告期間が1ヶ月前なら、9月1日に出すと10月1日以降が退去日になる。9月15日に退去しても、10月1日までの家賃は日割りで発生する。
■駐車場・駐輪場の解約
・駐車場や駐輪場を借りている場合、物件とは別に手続きが必要なケースがある。
・解約予告日が物件と異なる場合があるので、契約書に沿って解約する。
■引越し業者へ連絡
・引越し業者の社内調整が必要な項目(物量や作業を一任する・しない、搬出のみ、など)は1ヶ月前までには決めて連絡する。
・見積もりや梱包材の準備が必要なので前もって連絡する。
・早期契約で割引サービスを受けられる場合がある。
・複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討をする。

退去予定の3週間前

■ライフラインの解約手続き
・ガスメーターが室内に設置されている・玄関がオートロックである場合は立会いが必要。
・停止は日付指定可能。最終月は日割り計算で支払う。
・電気は立会いの際に必要なので、立会い当日までは解除しない。
■火災保険の解約
・万が一に備え、解約日は賃貸契約の解約日と同じ日にする。
早い期日で解約すると、賃貸契約解約日までに火災が発生した場合に保険がおりない。
■部屋の片付け・不用品の処分
・カビや汚れを落とす。入居期間が長いほど早めにとりかかるとよい。
・「使えそうだから残す」は次の入居者に迷惑なので私物は撤去する。
許可のない物を部屋に残すと、撤去費用を請求される。
・ゴミ収集日を確認し、計画を持って処分する。

退去予定の2週間前

■住民票の住民異動届(転出届)
・旧住所の役所で住民異動届(転出届)を提出。受領した「転出証明書」は新住所先の役所で必要なので保管する。
・同じ市町村内の転居なら引越し後に役所に行き、住民異動届の「転居届」にチェックをして必要事項を記入する。
・手続きをする時は、免許証などの本人確認書類と印鑑が必要。
■印鑑登録の住所変更
・違う市町村に引越しする場合に必要。
旧住所の役所に行き、印鑑登録証明書と本人確認書類を持参し「印鑑登録廃止届」をもらう。
・転居後に新住所の役所で、本人確認証明書と登録する印鑑を持って申請する。
■国民健康保険の住所変更
・必要書類は被保険者本人の確認証明書類と印鑑。
・異なる市町村への引越しの場合、旧住所で「資格喪失手続き」、新住所で「加入手続き」をする。
・引越し後14日以内の手続きが必要。旧住所での手続きもあるので、住民票異動届と同時に手続きすると忘れにくい。
・同じ市町村への引越しの場合、新住所の役場で国民健康保険の住所変更をするだけ。
■郵便物の転送・転出届
・郵便物を新住所宛てに1年間の期限付きで転送してもらえるサービス。
・届け出をしていないと、旧住所に郵便物が届くので必ず手続きをする。
・受付開始から情報登録に3~7日程度必要。

退去予定の1週間前

■近所への挨拶
・掃除や引越し荷物の運搬などで騒がしくなるので、両隣や下の階の人に挨拶しておくとよい。
■口座やカード会社への住所変更通知
・ネットで変更可能か確認。書面が必要な場合は取り寄せる。

退去当日

■退去の立会い
・引越し後に管理会社(大家さん)と一緒に部屋のチェックをする。
・修繕箇所があれば、どちらが負担するべきなのかを確認しておく。
・私物は必ず撤去しておく。
・印鑑・返金用の口座確認書類も準備しておく(家賃引き落とし口座を利用するケースがほとんど)。
・契約解除後は部屋に入れないので、忘れ物がないよう入念にチェックする。
■鍵の受け渡し
・基本的には立会い日に不動産会社へ返却する。
・鍵は合鍵を含めてすべて返却する。

退去後

■敷金の精算
・原状回復に必要な金額が敷金精算書に基づいて精算される。
・精算の見積書は後日送られる。
・立会い確認の結果によっては返金がない・追加費用が発生する場合がある。

賃貸物件をスムーズに退去するためのポイント

退去準備は計画的に

退去準備で重要なのが「退去通知」です。この通知をもとにすべての退去手続きがスタートするので、二転三転しないよう確実な退去日を通知してください。最終月の家賃を日割りで計算する契約なら、通知日が解約通知期間を割り込んだ分だけ家賃が発生するので早めに伝えましょう。
特に引越し作業や立会いなどは、借主の都合で簡単に日程を変更できるものではありません。退去準備を計画的に進められるよう、ある程度余裕をもってスケジューリングするとアクシデントが起きにくくなります。

コミュニケーションは徹底的に

解約手続きは「いつ・だれに・どのような書類を提出する」のか期限が決められているため、管理会社や大家さんとこまめに連絡をとりましょう。
お互いの認識に違いがあると、退去時のトラブルの原因に繋がります。不明点や疑問があれば、早めに管理会社や大家さんに質問して、スムーズに退去できるようにコミュニケーションを取ってください。

トラブル防止は具体的に

原状回復費用の見積もりや請求書はしっかり確認し、家主が負担する費用・借主が負担する費用を確認しましょう。

・テレビや冷蔵庫の裏の電気焼け
・日焼けによる壁や床の変色
・壁紙の経年劣化による変色

これらの「日常生活で気をつけても防げない劣化」は借主の責任にはなりません。

入居時点でやっておきたいこと

入居時に部屋の状態を写真や動画で記録しておくことが理想です。証拠があれば入居時にすでにあった汚れ・傷なのか、入居中に付けた汚れ・傷なのかの判断が容易にできます。次の入居物件ではぜひ室内の様子を残しておいてください。

立会い準備は綿密に

立会いはキズや汚れの確認をするためにおこなう作業です。チェックリストは不動産会社が用意しているので、借主は担当者に同行しながらチェック箇所を確認していきます。
立会い時に必要なものがあるか、担当者に事前に確認しておきましょう。一般的には下記が必要とされています。

・印鑑(認印でもよい)
・敷金の返金先がわかる書類
・合鍵を含めたすべての鍵

担当者が主にチェックする項目は次のとおりです。
・壁紙の汚れ・傷
・タバコの汚れ・臭い
・網戸の損傷
・床の汚れ・傷

他にも電気設備の動作や破損状況を確認しますので、電気は立会い日まで使えるようにしておきましょう。

解約日を過ぎると立会いはできない

一般的に、解約日を過ぎた立会いは行いません。理由は、法的に借主と貸主の関係が終了しているため責任の所在が不明確になる可能性があり、退去後にできた傷も負担範囲になる可能性があるからです。
解約日までには鍵を返却するため物件に入れなくなります。新規入居者の引越しにも影響を及ぼすので、必ず解約日までに立会いを済ませてください。

引越し業者選びは相対的に

引越し業者は早いうちから探して、相見積もりを取って選ぶと費用を抑えられます。値段交渉の際に他社の見積書を提示するのはマナー違反。見積書本体を見せるのではなく、大まかな費用を口頭で伝える程度なら問題はありません。
費用だけでなくサービスの品質や評判も参考にすれば、トラブルなく引っ越し作業を進める業者を選べます。

・費用比較サイトを利用
・口コミサイトを見る
・実際に引っ越した知人・友人から評判を聞く

「想像していた内容と違う」という失敗をしないために、引越し業者は複数の中から選びましょう。

退去の立会いで見られているポイントとは

過去資料をもとに、室内外の壁や床・設備の状況を比較しながらチェックし、借主の責任で修繕すべき箇所を特定するのが立会いの主な目的です。経年劣化による汚れ・傷や設備の機能低下は大家さんの責任範囲にありますが、借りた人は「原状回復義務」に基づき、部屋を修繕する必要があります。
一般的な賃貸契約書では原状回復義務について「借主は契約終了時に本物件を原状に復して明け渡さなければいけない」という文面が記載されています。この意味は「入居している時に借主の責任によって生じた損耗や傷を復旧する」であって、退去する時は入居した時と同じ状態に回復させる必要はありません。
原状回復義務の具体例は次のとおりです。

  • 不注意で壁紙の一部を汚してしまった費用
  • ペット使用による消臭・消毒の費用
  • タバコのヤニによって除去できない汚れ
  • 換気扇の焼き焦げ
  • 引越し作業時についた汚れ・傷

特に多いトラブル箇所は壁紙と床で、費用負担をめぐり裁判になった事例もあります。壁や天井のカビ・染みによる取り替え費用、カーペットの染みによる取り替え費用をめぐった裁判では、「借りた人の手入れの問題もあったとして修繕費の2割負担」という判決が下りました(※1)。
退去トラブルを減らすために、国土交通省は「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を作成し、指針としています(※2)。
原状回復の費用負担は、賃貸物件の退去時にトラブルになる原因の1つです。引越し時に余計な費用がかからないように、日頃から丁寧な使い方をしましょう。

※(※1)参照:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

※(※2)参照:(pdf)国土交通省「事例3:原状回復の特約及び別記の「修繕負担項目」により損耗の程度に応じた賃借人の負担を認めた事例」

信頼できる不動産会社なら退去の流れがスムーズに

退去時にトラブルを避けるには、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要なポイントです。解約に関して「契約書や重要事項説明書を見ればわかる」といった対応ではなく、初めての退去手続きでもトラブルなく進められるような仕組みが整っている会社がおすすめです。

テクトピアの公式サイトでは「解約手続き」についてわかりやすく記載しています。解約手続きが「WEBでの解約申入書」か郵送のどちらかを選べるのは、とても便利です。退去立会い日は申込書受領後に希望日を調整し、担当者もしくは提携業者が一緒に立会いを行い、修繕箇所を確認・精算事項を提示しています。
解約を解説しているページ内で提携業者を紹介しており、見積もり依頼時に「テクトピアからの紹介」と伝えると割引サービスが受けられるのも嬉しい点です。

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テックとピア

監修者名

テクトピア編集部

資格一覧

宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー

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