フリーランスの賃貸物件の審査は厳しい?審査が通りづらい理由や審査を通過させるポイントを解説

目次

賃貸審査に通りにくい?「フリーランスの4つの風評被害」

近年、働き方の多様化やクラウドソーシングの発展により個人が仕事を受注しやすい環境が整ってきたことから、企業に所属せずフリーランスとして働く人が増加しています。
しかし、賃貸契約を結ぶ際には、収入の不安定さや社会的信用の低さが理由で入居審査に通らないケースが多いのが現状です。
本記事では、フリーランスが賃貸審査を通過しづらい理由と、その対策について詳しく解説します。

【基礎知識】賃貸審査の仕組み

一般的な賃貸審査基準と必要書類は次のとおりです。
・家賃の支払い能力:1年分の源泉徴収票や給与明細、所得証明書など
入居者が家賃を滞納せず安定して支払えるかを確認するため、年収と家賃のバランスをもとに審査が行われます。
・職種:過去1年分の源泉徴収票・給与明細・確定申告書・ポートフォリオなど
職種や雇用形態・勤続年数から収入の安定性が評価ポイントです。公務員や正社員など、安定した職種の場合は審査が有利に進む傾向があります。
・連帯保証人や保証会社の有無:連帯保証人の身分証明書や収入証明書
入居者が家賃滞納やトラブルを起こす可能性に備え、連帯保証人が責任を負う契約が主流となってきました。家賃を確実に回収するために、保証人と併せて家賃保証会社との契約を義務付けるケースも増加しています。
・借金や家賃の滞納歴など:提出書類はなし
信用情報機関を通じて、過去に家賃やクレジットカードの滞納があったかを調査します。とくに3か月以上の滞納歴がある場合は支払い能力がないと見なされて入居を断られる可能性が高くなりますが、借金があっても家賃支払い能力があると確認できる場合は契約可能です。
・入居希望者の人柄:提出書類はなし
服装や態度といった印象も判断基準のひとつになります。不動産会社や物件オーナーとやりとりする際には、マナーを守り礼儀正しい対応を心がけましょう。人柄を確認するために、面談の際に不動産会社の担当者だけでなく大家さんが立ち会うケースもあります。
そのほか、借主が過去に賃貸物件で問題を起こした経歴がないか、信用情報機関や家賃保証会社を通じて確認することもあります。

これらが一般的な審査基準ですが、フリーランスが審査に通りにくいとされる理由には次のようなものがあります。

フリーランスの風評被害その1:収入が不安定

フリーランスの収入は確かに月ごとに変動があり、安定していないというイメージが定着しています。とくに起業したばかりのフリーランスは、収入がない月も想定した資金計画を立てることが重要。これ自体は新規起業の企業と同様の課題と言えます。
しかし、収入の安定性を証明すればこの問題に対処することが可能でしょう。具体的には、以下の証拠を用意するのが有効です。
・確定申告書
・銀行残高証明書
・主なクライアントとの契約書や請求書
そのほか、クレジットスコア(信用度)に傷がつかないように未納・滞納にも注意しましょう。
追加保証金の支払い・家賃の数か月分前払いといったセキュリティデポジット(保証金)を提案するのもよい方法です。ただし、この手法は資金的に余裕があるフリーランスに限られます。

フリーランスの風評被害その2:実績がわかりにくい

事業を立ち上げたばかりのフリーランスにとって、実績を説明することは難しい課題です。しかし、信頼を得るために以下のような手段を講じることはできます。
・ポートフォリオの作成
・顧客からの推薦状の取得
・業界団体での取得資格や受賞歴の提示
これらを効果的に活用すれば、フリーランスとしての実績や能力を具体的に伝えられます。とくに視覚的なポートフォリオや過去の顧客からの推薦状は、大家さんの信頼を得るための強力なツールとなるでしょう。

フリーランスの風評被害その3:部屋を事務所として使われそう

大家さんの懸念のひとつに、フリーランスが住居用物件を事務所として使う可能性が挙げられます。不特定多数の人間が出入りするのは周辺住民を不安にさせる大きな要因なので、許可なく事務所として使用するのは控えましょう。
事務所としての利用許可が出た場合でも、節度を持った使用が肝要です。実際にYouTuberのような職種で自室からの配信に伴う騒音トラブルが多発しており、隣人や大家さんが被害を受けるケースも報告されています。

フリーランスの風評被害その4:信用を得るための情報が不足しがち

会社員であれば組織に所属しているというだけで一定の信用が得られやすいのに対し、フリーランスは自身で信用を築く必要があります。
信用を向上させるために、以下のポイントを意識しましょう。
・清潔感のある服装と礼儀正しい態度
・質問や要望への迅速な対応
・誠実なコミュニケーション
これらの行動を積み重ねることで、大家さんや不動産会社との信頼関係を構築しやすくなります。フリーランスとしての成功は、こうした小さな努力の積み重ねから生まれるのです。

フリーランスのための「賃貸審査」通過対策

住む部屋と仕事部屋を明確にする

フリーランスとして賃貸物件を借りる際には「住居」と「仕事場」の役割を明確に分けることが重要ですが、それぞれに部屋を借りる資金的余裕がない場合は住居用物件を事務所として使用したい旨を伝えることになります。
その際に重要なのが「大家さんに不当な損害を与えない」こと。事務所利用は一般住居と比べて設備の使用頻度が高くなります。複合機やパソコンといった機器の使用で電気設備への負荷も高くなるため、敷金や管理費用・火災保険料の調整を依頼しましょう。
事務所利用が許可されていない物件で仕事をするのは契約違反と見なされる場合があるため、仕事部屋であることを必ず通知してください。
また、オフィスビル内の部屋を住宅として併用するのは立地によって居住利用の制限があるほか、住居利用に適した設備や安全基準を満たしていない場合があります。万が一火災を起こした場合の補償対象外になるケースもあるので、入居前に利用方法を説明して許可をもらえるか確認しましょう。

家賃を月収の20~25%以内に設定する

賃貸審査を通過するためには、家賃と収入のバランスを適切に保つことがポイントです。一般的には「手取り収入の30%以内に家賃を抑える」という指針がありますが、フリーランスの場合は収入の変動を考慮し、20~25%という少し厳しめの範囲に設定するとよいでしょう。
収入が一定でないため、家賃が収入の3割を超えると生活費や事業経費にしわ寄せが生じるリスクが高まります。手取り収入における家賃の割合を厳しめに設定しておけば予測不能な支出のリスクに対応できる余裕があるというアピールになり、審査の際に収入と家賃のバランスが適切であると判断されやすくなるため、審査通過の可能性が高まります。
家賃を考えるポイントをもっと詳しく知りたい方は、下記のページもご覧ください。
「家賃の目安は手取り収入の何割?給料からシミュレーション!」
( https://www.techtopia.jp/blog/27504/ へのリンクを設置してください)

収入や預貯金残高を証明する書類を提出する

フリーランスの収入の安定性を証明するために、具体的な書類を提出しましょう。確定申告書や銀行残高証明書・主なクライアントとの契約書や請求書などの根拠があれば、大家さんに安心感を与えられるでしょう。とくに、銀行残高証明書は収入が少ない月でも支払い能力があることを示すために有効です。

安定した収入のある連帯保証人や保証会社を利用する

フリーランスの賃貸審査では、安定収入のある連帯保証人や保証会社を利用することで審査を通過しやすくなります。連帯保証人には家族や親族が適しており、とくに定職に就いている人なら強力な助けとなります。
また、近年では保証会社を利用するケースが増えています。保証会社は入居者が家賃を滞納した際に大家さんへ支払いを肩代わりする仕組みを提供しており、賃貸事業のリスクを軽減する重要な存在。保証会社との契約では収入証明書や身分証明書の提出が求められます。

信用情報を改善する

将来的に賃貸物件を借りる予定がある場合、事前に信用情報を改善しておくのが得策。信用情報は過去のクレジットカードやローンの利用履歴をもとに評価されるため、以下のポイントを押さえておきましょう。
・クレジットカードの支払いを滞納しない
・借入金を計画的に返済する
・不要な新規借入を避ける
これらの行動を積み重ねることで信用情報が改善され、大家さんや保証会社からの評価が高まります。また、信用情報が良好であることは賃貸審査だけでなく将来の金融取引全般にも有利に働きます。

選択肢が多い不動産会社を選ぶ

賃貸物件を探す際は、選択肢が多い不動産会社の利用がおすすめです。近年はフリーランスの方でも利用可能なサービスを展開している不動産会社も増えてきました。自身に必要なサービスを持つ不動産会社を利用すれば、より希望に近い部屋を探せるでしょう。
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監修者名

テクトピア編集部

プロフィール

テクトピアは、賃貸マンション・アパート建設で地元から厚い信頼を得る株式会社クラストの不動産賃貸課です。RC造を主体とした堅牢で耐震・耐火性に優れた建物を提供し、デジタロックなどの先進設備で安心・快適な暮らしを実現。首都圏・東海・関西エリアに3万件超の管理物件と約20店舗を展開し、24時間体制で入居者をサポートしています。

有資格者が在籍するテクトピア編集部が、不動産実務で培った知見をもとに本コラムを監修しています。

資格一覧

宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者、
少額短期保険募集人、土地活用プランナー

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